『キングダム』で飛信隊の軍師として信を支える河了貂(かりょうてん)と、趙国を代表する天才軍師・李牧(りぼく)。
秦と趙という敵国に属しているため、一見すると単純な敵同士に思えます。
しかし2人には、少し変わった縁があります。
「河了貂と李牧はいつ出会った?」
「河了貂は最初から李牧の正体を知っていた?」
「李牧は河了貂のことをどう思っている?」
「カイネとはなぜ仲がいいの?」
と疑問に思う人もいるでしょう。
結論からいうと、河了貂と李牧は恋愛関係や師弟関係ではありません。秦と趙に分かれて戦う敵同士です。
ただし、河了貂はまだ軍師になるため勉強していたころ、李牧の正体を知らないまま本人と出会っています。
さらに李牧の側近カイネと河了貂の間には、敵国同士とは思えない不思議な友情が生まれました。
この記事では、河了貂と李牧の初対面から、カイネを含めた3人の関係、軍師となった河了貂と李牧の違いまで解説します。
※ここからは『キングダム』のネタバレを含みます。
河了貂と李牧の関係は?
河了貂と李牧の関係を簡単にまとめると、
「軍師になる前に偶然出会い、後に秦と趙の敵として戦うことになった関係」
です。
河了貂は飛信隊の軍師。
李牧は趙国を代表する軍略家であり、秦にとって最大級の敵です。
そのため現在の立場だけを見れば完全な敵同士です。
しかし、初めて会ったときの河了貂は李牧が何者なのか知りませんでした。
ここが2人の関係を面白くしています。
河了貂と李牧の初対面は馬陽の戦い
河了貂と李牧が出会ったのは、馬陽の戦いです。
当時の河了貂は、軍師になるために軍略を学んでいる途中でした。
蒙毅(もうき)とともに戦場を見学していた河了貂の前に現れたのが、李牧とその側近カイネです。
ところが、この時点では河了貂たちは李牧の正体を知りません。
そのため秦と趙の重要人物として対峙するのではなく、同じ戦場を見る者として一時的に行動をともにすることになります。
現在の李牧を知ってから振り返ると、かなり危険な出会いです。
なぜなら李牧は、この馬陽の戦いそのものに深く関わっていた人物だからです。
河了貂は李牧が趙の軍師だと知らなかった
河了貂が出会った相手は、単なる旅人ではありません。
李牧は趙国の「三大天」の一人となる人物です。
しかも馬陽では、王騎を追い詰めるための策を進めていました。
しかし河了貂は、その正体を知らないまま李牧やカイネと同じ場所から戦況を見ています。
やがて李牧の正体が判明し、河了貂と蒙毅は趙側に捕らえられます。
それでも2人は命を奪われず、戦いのあとに解放されました。
李牧と河了貂はここで親しい関係になったわけではありませんが、河了貂にとっては後に秦最大級の敵となる人物と、正体を知らずに間近で接していたことになります。
河了貂と李牧をつなぐ重要人物がカイネ
河了貂と李牧の関係を語るうえで欠かせないのが、李牧の側近であるカイネです。
カイネは李牧の護衛を務める女性剣士で、李牧を心から尊敬し、強い信頼を寄せています。アニメ『キングダム』公式サイトでも、カイネは李牧の側近であり、かつて軍師修業中だった河了貂と互いの素性を知らないまま出会って親しくなったと紹介されています。
河了貂とカイネは馬陽で出会い、交流するうちに距離を縮めました。
そしてカイネは、河了貂が女性であることにも気づきます。
当時の河了貂にとってカイネは、敵国の兵士というよりも、自分より少し年上の女性として接することのできた相手だったのでしょう。
しかし後になって、お互いが秦と趙に分かれる敵だとわかります。
それでも2人の関係は完全には途切れませんでした。
カイネはなぜ河了貂を気にかけている?
カイネは敵となったあとも河了貂を気にかけています。
公式サイトでも、敵味方に分かれた現在も河了貂の身を案じ、仲間に引き入れようと誘うことがあると説明されています。
これは河了貂と李牧の関係を考えるうえでも重要です。
河了貂は李牧本人と深い友情を築いたわけではありません。
むしろ、
河了貂 ←友情・親愛→ カイネ →忠誠・信頼→ 李牧
というつながりの方が強いのです。
李牧と河了貂を直接結ぶというより、間にカイネがいることで不思議な縁が続いていると考えるとわかりやすいでしょう。
蕞の戦いでは完全な敵同士になる
河了貂と李牧の立場がはっきり表れるのが、合従軍編の蕞(さい)の戦いです。
李牧は秦を滅ぼすため、函谷関とは別のルートから秦の中心部を目指します。
それを阻止するために立ち上がったのが嬴政や信たちでした。
このとき河了貂も秦側として戦います。
つまり馬陽では正体を知らず同じ場所から戦場を眺めていた李牧と河了貂が、今度は明確に敵として対峙することになるのです。
しかも李牧のそばにはカイネがいます。
河了貂とカイネも戦場で敵として向き合います。
それでもカイネは河了貂を殺そうとはせず、趙側へ来るよう誘います。
アニメ公式でも、蕞でカイネが河了貂に対して抱く思いが描かれていることが紹介されています。
河了貂は李牧の弟子なの?
河了貂と李牧について、
「李牧から軍略を教わったことがあるの?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、河了貂は李牧の弟子ではありません。
河了貂が本格的に軍略を学んだのは、秦の昌平君(しょうへいくん)のもとです。
そのため、
李牧 → 河了貂
という師弟関係はありません。
馬陽で接点を持ったことはありますが、李牧が河了貂を軍師として育てたわけではないので、ここは混同しないようにしたいところです。
河了貂と李牧は同じ軍師でも実力が違う?
河了貂も李牧も「知略によって戦場を動かす」という共通点があります。
ただし、現時点での立場や実績には大きな差があります。
河了貂は飛信隊という部隊を支える軍師です。
一方の李牧は、一つの部隊だけでなく趙という国全体の戦略に関わる人物。
複数の軍を動かし、戦争そのものを設計する立場にあります。
そのため、現時点で河了貂が李牧と同格の軍師だとするのは適切ではありません。
河了貂は実戦を重ねながら成長している途中の軍師。
李牧はすでに中華全体でも最高峰クラスの軍略家として描かれている人物です。
河了貂にとって李牧は越えるべき存在?
「河了貂は将来、李牧を超えるのでは?」
という見方もできます。
しかし、これについて作中で明確に「河了貂が李牧を超えることを目標にしている」と示されているわけではありません。
河了貂の目的は李牧個人に勝つことではなく、飛信隊の軍師として信や仲間たちを支えることです。
ただし秦が中華統一を目指す以上、趙の李牧は避けて通れない強敵です。
飛信隊が大きくなれば、河了貂にもさらに高度な軍略が求められます。
その意味では李牧は、河了貂にとって結果的に「乗り越えなければならない巨大な壁」の一人と考えることはできるでしょう。
これは公式に示された目標ではなく、2人の立場から見た考察です。
李牧は河了貂をどう思っている?
李牧が河了貂に対して、カイネのような特別な感情を抱いている描写はありません。
馬陽の戦いで接点を持った2人ですが、その後は秦と趙という敵国に属する立場になります。
李牧にとって秦は国を挙げて対抗すべき相手であり、河了貂個人を特別なライバルとして意識している様子も描かれていません。
そのため、2人の関係で注目したいのは李牧から河了貂への特別な感情ではなく、敵になる前に偶然出会っていたこと、そしてカイネを介した不思議な縁が続いていることでしょう。
河了貂と李牧の関係が面白い理由
『キングダム』では、秦と趙は激しく争います。
しかし河了貂・カイネ・李牧の関係を見ると「敵だから憎み合う」という単純な構図だけではありません。
河了貂は李牧の正体を知らずに出会った。
カイネとも敵だと知らずに親しくなった。
そして正体を知ったあと、戦場では敵として戦うことになります。
それでも河了貂とカイネの間に生まれた情まで完全に消えるわけではありません。
戦争では敵。
しかし個人としては嫌いではない。
そんな複雑な人間関係が描かれていることも、『キングダム』の魅力の一つではないでしょうか。
まとめ
河了貂と李牧は、秦と趙に分かれて戦う敵同士です。
しかし2人は、河了貂がまだ軍師になるため勉強していた馬陽の戦いで出会っています。
当時の河了貂は李牧の正体を知らず、一時的に同じ場所から戦場を見るという珍しい経験をしました。
その後、李牧が趙の重要人物であることが判明し、2人は敵として別れることになります。
そして2人の間にいる重要人物がカイネです。
河了貂とカイネは敵国同士になったあとも互いを気にかける不思議な関係を続けています。
つまり河了貂と李牧は、
「個人的に親しい関係ではないが、敵になる前に出会い、カイネを通じても不思議な縁を持つ相手」
とまとめるのが最も近いでしょう。
軍師としてはまだ李牧の方がはるかに大きな実績を持っています。
それでも飛信隊と河了貂が成長していけば、趙の李牧は避けて通れない存在です。
かつて正体を知らず同じ場所から戦場を見ていた2人が、今では秦と趙の知略を担う側として敵対している。
そう考えると、河了貂と李牧の出会いは後から振り返るほど興味深い場面だったことがわかります。
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