『ホーンテッドマンション』マダム・レオタはなぜ水晶玉に囚われた?映画とアトラクションで異なる「未練」の理由

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ディズニー映画『ホーンテッドマンション』において、主人公たちに助言を与えるキーパーソンとなるのが、水晶玉に顔だけが浮かぶ降霊術師、マダム・レオタです。

彼女はなぜ強力な霊媒師でありながら、自ら水晶玉の中に閉じ込められるという奇妙な運命を辿ったのでしょうか?その答えは、映画版とアトラクション版の裏設定の違いに隠されています。彼女が囚われた理由を考察することは、館の呪いの本質を理解する鍵となります。


アトラクション版の裏設定:力への「執着」と「マスター・グレイシー」

アトラクション版の裏設定(バックストーリー)では、マダム・レオタは「降霊術師(サイキック)」として、館の悲劇の元凶の一端を担っています。

  • 力への過信と道連れ: 彼女は自身の降霊術の力に強く執着しており、館の主人であったマスター・グレイシーをオカルトの世界へと引き込みました。グレイシーが悲劇的な死を遂げる原因を作ったのは、彼女のオカルトへの過度な探求心だとする説があります。
  • 「水晶玉」の象徴: 彼女が水晶玉に囚われているのは、「霊界との交信」という彼女の能力と役割から逃れられなくなったこと。つまり「自身の力と影響力への執着」によって、肉体から切り離された存在になったことを象徴しています。彼女は、生前の仕事(霊との交信)に永遠に縛られているのです。

映画版での設定:より明確になった「閉じ込められた」理由

映画版では、マダム・レオタが水晶玉に閉じ込められた理由が、より具体的かつ物語の構造に深く関わる形で描かれています。

  • ヴィランによる「道具化」: 映画のヴィラン、ハットボックスゴーストは、館の亡霊たちの未練を利用して彼らを支配しています。マダム・レオタも例外ではなく、彼女はハットボックスゴーストによって意図的に水晶玉に「封印」されてしまいました。
  • 「助け」を呼ぶための存在: ハットボックスゴーストがレオタを完全に消滅させなかったのは、彼女を**「呪いを維持・伝達するための道具」として利用するためでした。彼女は水晶玉の中で主人公たちに助言を与えるという、本来の降霊術師の役割を果たそうとしますが、それはあくまで「呪われた館の管理人」としての制約の中での行動でした。

映画の「未練」のテーマとマダム・レオタの役割

マダム・レオタが水晶玉に囚われている姿は、映画の核となるテーマである「過去への執着」を象徴しています。

  • 主人公ベンとの対比: 主人公ベンが妻の死という「悲しみ(過去)」に囚われているのに対し、レオタは「力(過去の能力)」に囚われています。どちらも過去の出来事から前に進めないという点で共通しています。
  • 呪いの本質を教えるガイド: 彼女はベンに助言を与えることで「自らが囚われている理由」を間接的に示し、ベンに「過去への執着を捨てて生きることを選べ」という重要なメッセージを送っています。

まとめ

マダム・レオタが水晶玉に囚われたのは、アトラクションでは「力への執着による自業自得」、映画では「ヴィランによる道具化」という異なる側面が強調されています。

しかし、共通するのは、彼女が生前の「未練」から逃れられず、館の呪いの一部となってしまったという悲劇です。映画で彼女が果たす役割は、単なる霊媒師ではなく「過去に囚われた者はどうなるか」を示す、最も強力な警告だったと言えるでしょう。

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