『マレフィセント』なぜ心優しい妖精は裏切られ悪に堕ちた?悲しい過去についても

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2014年に公開され大ヒットを記録した実写映画『マレフィセント』。この作品は、アニメ版『眠れる森の美女』の悪役を、全く新しい視点から描いています。なぜ、かつては無邪気で心優しい妖精だったマレフィセントが、あのような冷酷な存在になってしまったのでしょうか?

その答えは、彼女が唯一心を許した人間、ステファンとの間にあった「裏切り」の物語に隠されています。この記事では、マレフィセントの悲しい過去を徹底的に考察し、彼女が悪に堕ちた真の理由に迫ります。


無邪気な愛から始まったマレフィセントとステファンの関係

物語の始まり、マレフィセントは人間を信じず、ムーアの国の平和を守る心優しい妖精でした。しかし、人間の少年ステファンと出会い、彼と友情を育む中で、初めて人間に心を開きます。

二人は互いを深く愛し、マレフィセントはステファンに「真実の愛のキス」を与えます。この時点での彼女は、まだ裏切りを知らない、無垢な存在でした。しかし、この無邪気な愛こそが、彼女の悲劇の始まりだったのです。

権力欲がもたらした、ステファンの裏切り

ステファンは、貧しい身分から這い上がり、王になるという野望を抱いていました。そして、彼は王位を狙うため、王が「マレフィセントを倒した者に王位と王女を与える」という条件を出したのを知り、愛するマレフィセントを裏切る決意をします。

ステファンは、彼女の信頼を巧みに利用し、マレフィセントが眠っている間に、彼女の力の源である「翼」を切り落としてしまいます。

この裏切りは、マレフィセントにとって、単に身体的な力を奪われただけでなく、心と魂を奪われたに等しい出来事でした。彼女の翼は、自由の象徴であり、彼女の心の「純粋さ」そのものでした。翼を失った瞬間、彼女の心は完全に閉ざされ、深い絶望と憎しみに満たされていったのです。

「呪い」は怒りではなく、深い悲しみの表れ

オーロラ姫に呪いをかけるマレフィセントの姿は、冷酷そのものでした。しかし、彼女の呪いは、単なる怒りや復讐ではありませんでした。

それは、ステファンの裏切りによって、愛を信じることができなくなった彼女自身の悲しみの叫びだったのです。マレフィセントは、愛が人間を裏切らせるものだと信じ、オーロラ姫に「真実の愛のキス」によってのみ呪いが解ける、という条件を付けました。それは、**「この世に真実の愛など存在しない」**という、彼女の絶望的な信念の表れだったのです。


まとめ:マレフィセントは「裏切り」の悲劇に生きたヒロイン

マレフィセントは、単なる悪役ではありませんでした。彼女は、愛を信じ、その愛に裏切られた「悲劇のヒロイン」でした。

ステファン王の裏切りによって、彼女は翼だけでなく、心を開く能力も失い、悪に堕ちました。しかし、物語はここで終わりません。彼女がかけた呪いは、皮肉にも、彼女自身が「真実の愛」という奇跡を再び見つけるための、運命の始まりでもあったのです。

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