ディズニーアニメーションの傑作『眠れる森の美女』。そのキャラクターたちは、公開から半世紀以上経った今でも、多くの人々の心を捉えて離しません。特に、可憐なオーロラ姫と、圧倒的な存在感を放つ悪役マレフィセントは、対照的ながらも非常に魅力的です。
しかし、これらのキャラクターがなぜこれほどまでに生き生きとしているのか、その秘密を知る人は少ないでしょう。実は、彼女たちの動きや表情、そして息遣いまで、すべて実在の女優たちの演技を参考に作られていたのです。
この記事では、オーロラ姫とマレフィセントのモデルとなった人物たちに焦点を当て、その制作秘話に迫ります。
舞踏家がオーロラ姫に命を吹き込んだ
優雅で気品あふれるオーロラ姫のモデルとなったのは、当時有名な舞踏家であったヘレン・スタンリーです。
彼女がモデルに起用されたのは、オーロラ姫のキャラクター性にとって、流れるような美しい動きが不可欠だったからです。アニメーターたちは、ヘレン・スタンリーが演じるオーロラ姫の動きをフィルムに収め、その映像を一枚一枚トレースする「ロトスコープ」という手法を用いました。
これにより、オーロラ姫の立ち姿、歩き方、そしてフィリップ王子とのダンスシーンに、本物の気品とリアリティが生まれました。ヘレン・スタンリーは、言葉の代わりにその動きでオーロラ姫の優しさや可憐さを表現し、キャラクターに命を吹き込んだのです。
女優がマレフィセントにカリスマ性を与えた
一方、悪の妖精マレフィセントのモデルには、ベテラン女優のエリノア・オードリーが起用されました。彼女は、マレフィセントの声優も務め、その堂々とした演技が、キャラクターのカリスマ性を決定づけました。
エリノア・オードリーは、その長身と堂々とした身のこなしで、マレフィセントの威厳に満ちた佇まいを表現しました。特に、オーロラ姫に呪いをかける際の冷酷な表情や、杖を振りかざす力強い動きは、すべて彼女の演技から生まれたものです。
声と動きの両方を一人の女優が担当することで、マレフィセントは単なる悪役ではなく、観客に強い印象を与える、圧倒的な存在感を獲得しました。
まとめ:実写モデルがキャラクターに与えた影響
『眠れる森の美女』のキャラクターたちが、今なお色あせない魅力を放っているのは、単なる絵の技術だけでなく、実在の俳優たちの演技という「魂」が吹き込まれているからです。
ウォルト・ディズニーは、アニメーションを「動く絵画」として捉え、リアリティと芸術性を追求しました。オーロラ姫とマレフィセントの実写モデルは、そのこだわりを象徴するものであり、キャラクターに深い人間性を与えることで、物語をより感動的なものにしました。
この制作秘話を知ることで、私たちは、ディズニーがアニメーションをいかに真剣に、そして芸術として捉えていたか、その情熱を改めて感じることができるでしょう。
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