そして、バトンは渡された 2019年にベストセラーとなった同名の小説をもとに映画化された『泣ける映画』と話題になった作品です。物語の中で自由奔放に生きる魔性の女として描かれた梨花。彼女は本当に酷い母親だったのか、どのような女性なのか、病気について解説していきたいと思います。
Contents
そして、バトンは渡されたの梨花は酷い母親?
みぃたんと呼ばれる少女の前に突然現れた梨花。華やかで美しい女性の梨花ですが、なぜみぃたんの父親である水戸と結婚したのでしょうか?
同じ職場
みぃたんの父親の水戸と同じ職場だった梨花。食品工場に勤務する二人は、水戸のチョコレートの試作品作りを手伝ったりしていました。水戸のチョコレートに対する情熱と夢に魅力を感じたそう。
みぃたんが会社に来ていたのを見かけ、仲睦まじい親子を優しい眼差しで見ているシーンが印象的でした。
子ども好き
梨花はみぃたんに対して、とても優しく友好的に接します。殺風景だった子ども部屋を可愛らしい装飾を施してみぃたんを驚かせます。女の子が喜びそうな服や髪型なども良く理解していて会って間もないにも関わらず、みぃたんの心を掴んでしまいました。『私みたいなママ、欲しくない?』の問いに笑顔で即答するみぃたんです。
みぃたんを溺愛している
梨花はみぃたんの父親である水戸を離婚後もみぃたんを一人で育てていました。決して裕福ではありませんが、笑顔の絶えない暮らしぶりなのが垣間見えました。みぃたんのピアノを習いたいという願いを叶えるために資産家である泉ヶ原氏と再婚します。
ただ、泉ヶ原氏は高齢のため経済的なこと以外は将来に不安を感じたのでしょう。次の再婚相手として同級生で東大卒の一流企業勤務の森宮さんを選びました。
夫としてではなく、最愛の娘の父親として必要だったからという理由。ここまで娘のために打算的だと潔く感じます。
酷い母親なのか?
次々と再婚を繰り返し、自由奔放な梨花。浪費家な一面も見受けられます。一見すると酷い母親なのかもしれません。再婚を繰り返すのは深い事情があったのです。
梨花の性格
梨花はどんな女性でどのような性格なのでしょうか?
魔性の女
梨花は人目を引く美人で自分でも容姿に自信を持っています。狙った獲物は逃さないというハンターのような女性で、同窓会でエリートたちと談笑している女性のワンピースのファスナーを故意に降ろしてその場を退場させるという何とも卑劣な行為までしています。手段は選ばないのがモットーなのでしょうね。
自分本位
本来の梨花は心の優しい女性なのだと思います。ただ、自分本意なところが目立っていました。
血の繋がらない娘を手放したくない一心で実の父親とも音信不通にしてしまう。
でも実の父親と一緒にブラジルなんて行っていたら、みぃたんはとても苦労していたと思います。自分の夢のために娘を犠牲にしてしまう父親よりもみいたんに対する愛情を梨花に感じてしまいました。
ポジティブ思考
梨花は驚くほどのポジティブ思考でいつも笑顔を忘れないように心がけています。
みぃたんに対しても『笑うと3割増しに可愛く見える』『泣いてちゃ駄目、笑っていれば色んなラッキーが転がり込むの』と話していました。
この言葉から、梨花には暗い過去があったのでなないかと思います。
梨花は何の病気だっかのか?
作中では病名については触れられていませんでしたが、考察していきます。
子宮系がん
梨花の自由気ままに見えた行動は病を患っていたことが原因でした。
みぃたんの父親とブラジルにいかなかったのも健康面の不安があったこと、農場で働いていると嘘をつつき入院を隠したり最愛の娘に自分の病状を悟られないためでした。
作中では明らかになっていませんが、若くして子どもの産めない身体になってしまったこと、入院治療が必要な状況になっていること、体重の減少や髪の毛が抜けてしまうなどを考慮すると水戸と結婚する前に子宮がんが発覚し、その後に再発したのだと思われます。
まとめ
梨花について検証・考察してみました。梨花についてはいろいろな意見があり、酷い母親だというものが多いように見受けられますが、みぃたんを心から愛して彼女の幸せのために行動していた梨花を責める気にはなれませんでした。
成長した優子(みぃたん)が人の痛みも分かる心優しい女性に成長したのは梨花の愛情があってこそだと思いました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。
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