『鬼滅の刃』に登場する上弦の参・猗窩座(あかざ)。
圧倒的な実力で煉獄杏寿郎を追い詰めた強敵ですが、戦闘中にやたらとしゃべる姿が印象的だった方も多いのではないでしょうか?
「君も鬼にならないか?」「実に惜しい!」「強くなれるのに!」など、戦いながらも饒舌に語りかけるその姿は、もはや勧誘セミナーの講師さながらです。
この記事では、猗窩座のおしゃべりな性格に注目し、その理由や背景を徹底考察していきます。
猗窩座は本当に“おしゃべり鬼”なのか?
無限列車編での登場以降、ファンの間では「猗窩座=おしゃべりな鬼」というイメージが定着しています。
確かに、煉獄との戦闘では終始しゃべり続けており、彼のセリフ量はかなり多め。
その内容も、相手の名前を尋ね、強さを称賛し、仲間に勧誘し、人間の弱点をつき、鬼の素晴らしさを唱えるという、実に多彩なセールストークを持っています。
猗窩座が多弁なのは「勧誘のため」?
猗窩座が語りかける理由の一つは、有望な剣士を鬼に勧誘するという任務があるためだと考えられます。
鬼舞辻無惨から直接命じられているわけではありませんが、上弦の鬼たちは強者のスカウト活動をしている場面がたびたび描かれています。
猗窩座は「強い者を好む」という本能に従って、煉獄を本気で“仲間にしたい”と思っていたのでしょう。自分の支配下に置きたいという目的もあったのかもしれません。
人間時代の過去に理由が?
猗窩座がこれほどまでに饒舌な理由は、人間時代の悲しい過去にもヒントがあるかもしれません。
彼は人間だった頃、恋人と師匠を大切に思っていましたが、ある悲劇によって彼らを一瞬で失いました。
その喪失体験は、猗窩座に「二度と失いたくない」という思いを植え付けた可能性があります。
だからこそ、自分が認めた強者をなんとしても手元に置きたい、理解してほしい、仲間になってほしいという気持ちが言葉になって現れているのでしょう。
饒舌さに潜む孤独
猗窩座の多弁さは、一見自信に満ちた余裕に見えますが、心の奥底では孤独を抱えているようにも見えます。
強さにこだわり、弱さを否定し続ける一方で、「鬼である自分のほうが強い」という自己肯定感を持ち、理解者を求めているような寂しさも垣間見えます。
彼の語りかけは、実は独り言のようなものなのかもしれません。
猗窩座は日々、ひたすら鍛錬をしているとのこと。人との関わりが嬉しく、戦闘相手が強ければ強いほど心が躍り彼を多弁にさせるのでしょう。実際にはその多弁さで煉獄さんに嫌われたのですが・・・
猗窩座の名言から見る性格
猗窩座の代表的なセリフをいくつか振り返ってみましょう。
- 「強い者が好きだ。弱い者は嫌いだ。」
- 「人間は弱い。すぐ死ぬ。」
- 「お前も鬼にならないか。強くなれる。」
このような言葉の裏には、弱さ=喪失につながるという恐怖が感じられます。
それを回避するために、強さを追い求め、言葉を重ねて理解を求めている――それが猗窩座というキャラクターの根底にあるように思えてなりません。
まとめ|猗窩座のおしゃべりは「心の叫び」だった?
猗窩座の多弁さは、単なるおしゃべり好きというより、相手への関心の裏返しであり、孤独な魂の叫びとも言えます。
その饒舌さは、彼の内面の複雑さを物語っており、『鬼滅の刃』という作品に深みを与える重要な要素の一つ。
戦いながら語りかける猗窩座の姿には、鬼でありながらもどこか人間らしさが垣間見えるのです。
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