『沈黙の艦隊』潜水艦「やまと」はなぜ最強なのか?モデルとスペックを徹底解説

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映画『沈黙の艦隊』の主人公は、海江田四郎ですが、もう一人の主人公とも言えるのが彼が指揮する原子力潜水艦「やまと」です。

「やまと」は、現実の潜水艦の常識をはるかに超える性能を持ち、世界中の海軍を翻弄します。なぜ「やまと」はこれほどまでに最強なのでしょうか?その秘密は搭載された驚異的な兵器とテクノロジー、そしてそのモデルとなった実際の潜水艦に隠されていました。


モデルとなったのは米海軍の「シーウルフ級」

「やまと」は、元々アメリカ海軍が開発した最新鋭潜水艦「シーウルフ級」の「シーバット」という設定です。シーウルフ級は冷戦時代にソ連の潜水艦に対抗するために開発され、当時の潜水艦技術の最高峰をいくものでした。

この事実が物語に説得力を与えています。「やまと」は単なるフィクションではなく、現実の軍事技術の延長線上に位置する存在として描かれているのです。

驚異のスペック:最強たる所以

「やまと」が世界を相手に孤軍奮闘できるのは、その驚異的なスペックにあります。

  • 究極の静粛性: 潜水艦にとって最も重要な性能は、音を立てずに航行する静粛性です。「やまと」は、通常潜水艦の騒音レベルをはるかに下回る「海の墓場」と呼ばれるほどの静かさを誇ります。このステルス性能こそが海江田が掲げる独立戦闘国家の最大の武器であり、世界の海軍を翻弄する最大の理由です。
  • 多彩な武装: 「やまと」は、魚雷発射管に加え、巡航ミサイルを発射できるVLS(垂直発射システム)も搭載しています。これにより、潜水艦でありながら陸上の目標を攻撃することも可能です。
  • 核弾頭ミサイル: そして最も重要なのが核弾頭ミサイルです。これは海江田が掲げる「核の抑止力」という思想を具現化するためのものです。彼はこの兵器を持つことで、自らが世界の平和を監視する存在となり得ると考えました。

「やまと」は海江田四郎の思想を体現する存在

「やまと」は、単なる高性能な潜水艦ではありませんでした。それは海江田四郎の「平和への思想」と「孤高の決意」を体現する、彼の分身とも言える存在です。

彼の目的は戦争を始めることではなく、戦争をさせないこと。そのために、究極の静粛性と核兵器という二つの能力を持つ「やまと」を世界を「沈黙」させるための武器として選んだのです。


まとめ

潜水艦「やまと」の驚異的なスペックは、単なる見せかけではありません。それは海江田四郎の哲学と一体となり、この物語を哲学的な人間ドラマへと昇華させています。

「やまと」のテクノロジーを読み解くことで、私たちはこの作品が描く、より深いメッセージを理解することができるのです。

潜水艦としての名称は「シーバット」ですが、海江田四郎が独立国家「やまと」と宣言したことを踏まえ、潜水艦「やまと」と表現しました。

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