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『ブラッサム』下宿のマキと辰五郎は実在する?宇野千代の下宿生活とモデルを調査

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NHK連続テレビ小説『ブラッサム』で、東京へやって来た珠が暮らす下宿「三好」。

珠を迎えたのは、下宿を切り盛りする三好マキと、酒好きで少し風変わりな父親・辰五郎でした。

初登場から印象に残る二人ですが、気になるのは、作家・宇野千代の実際の人生にも、このような親子が登場したのかということです。

宇野千代は、保のモデルとなった藤村忠と東京で下宿生活を送っていました。ただし、マキと辰五郎に直接対応する実在人物は、現在確認できる資料では見つかっていません。

一方、珠と保が兄妹と偽って同居する設定には、宇野千代の実体験と重なる部分があります。

今回は、マキと辰五郎の人物像や実在モデルの有無、宇野千代が暮らした東京の下宿、二人が兄妹を装っていた理由について紹介します。

『ブラッサム』下宿のマキと辰五郎は実在する?

『ブラッサム』に登場する三好マキと三好辰五郎は、東京・本郷にある下宿「三好」を営む親子です。

宇野千代の自伝や経歴には東京で下宿していた記録がありますが、三好という下宿や、マキと辰五郎という親子が実在したことを示す資料は確認できませんでした。

『ブラッサム』は宇野千代の人生を参考にしたドラマであり、実在人物の名前や出来事をそのまま再現している作品ではないからです。

マキと辰五郎についても、実際の下宿生活の雰囲気を取り入れながら、ドラマに合わせて人物像を作ったと考えるのが自然でしょう。

三好マキは何者?下宿を切り盛りするしっかり者

三好マキを演じるのは、俳優の中村優子さんです。

マキは下宿「三好」の大家の娘で、日々の仕事を切り盛りしています。

珠が東京に到着したときも、下宿で出迎えたのはマキでした。

ところが、マキは珠のことを保の妹だと思っています。

下宿「三好」には、他人同士の男女が同じ部屋で暮らすことを認めない決まりがあるためです。

そのため、珠と保は本当の関係を隠して生活することになります。

マキは珠と保の関係を疑っている

マキは、珠が保を「保さん」と呼ぶことなどに違和感を覚えます。

本当の兄妹であれば、もう少し自然な呼び方や振る舞いになるはずです。

10月26日放送の第21回では、マキが二人の関係を疑い始める様子も描かれます。

そして、翌27日の第22回では、珠と保が辰五郎に兄妹ではないことを打ち明け、同居を認めてもらう展開が予定されています。

マキは単なる下宿の世話役ではなく、二人の関係に目を光らせる人物でもあるのです。

一方で、マキを演じる中村優子さんは、珠を見守る役柄であることにも触れています。

厳しいだけではない、温かさを持った女性として描かれていくのでしょう。

三好辰五郎は何者?酒好きの大家で本業は大工

三好辰五郎を演じるのは、俳優の赤堀雅秋さんです。

辰五郎は下宿「三好」の主人で、マキの父親。本業は大工で、棟梁でもあります。

そして何より目立つのが、お酒好きという特徴です。

珠が初めて下宿を訪ねる途中、酔っぱらった大工姿の男性に出会います。

その人物こそ、下宿の大家である辰五郎でした。

後になって同じ人物が下宿にいると分かり、珠も驚いたことでしょう。

飲んだくれでも情に厚い辰五郎

辰五郎は、酒を飲んだり新聞を読んだりして過ごすことが多い人物です。

一見すると、娘のマキに下宿の仕事を任せきりにしているようにも見えます。

しかし、人物紹介では「酒好きで情に厚い」とされています。

実際、珠と保が兄妹ではないと告白した後も、二人が一緒に暮らすことを認めます。

当時の下宿では男女の同居に厳しい決まりがあるにもかかわらず、事情を聞いて受け入れるところに、辰五郎の人情味が表れています。

お酒好きという共通点から、珠の父・清治を思い出した人もいるかもしれません。

ただし、清治が家族との関係に問題を抱えていたのに対し、辰五郎は娘とともに下宿を営み、珠と保を見守る立場にいます。

似た特徴を持ちながら、二人の役割は異なっています。

宇野千代は実際に東京で下宿生活をしていた?

宇野千代が東京・本郷周辺で下宿生活を送っていたことは史実です。

文京区の資料によると、宇野千代は1917年(大正6年)、藤村忠とともに東京で暮らし始めました。

このとき千代は20歳になる年で、忠は東京帝国大学で学ぶ学生でした。

二人が暮らした場所として、次の地名が記録されています。

  • 本郷・湯島天神裏
  • 小石川駕籠町(現在の文京区本駒込付近)

いずれも現在の東京都文京区に当たる地域です。

ドラマの下宿「三好」も本郷にある設定なので、舞台となる地域は実際の宇野千代の生活と重なっています。

実際の二人は最初から「三好」のような下宿に住んだわけではない

宇野千代の自伝『生きて行く私』をもとにした記録では、千代と忠は上京後、まず忠の兄であり千代の元夫でもある藤村亮一を訪ねています。

亮一は浅草で女性と暮らしていました。

ドラマでは、珠が保のいる下宿「三好」を訪ねるところから東京生活が始まりますが、実際の二人は別の経緯をたどっていたのです。

つまり、下宿「三好」は宇野千代が住んだ特定の建物を忠実に再現したものというより、東京での生活を描くための舞台と考えられます。

珠と保が兄妹と偽って暮らすのは史実?

『ブラッサム』では、珠と保は本当の兄妹ではありません。

保は、珠が最初に結婚した亨一の弟です。

しかし、下宿「三好」では他人同士の男女が同じ部屋で暮らせないため、二人は兄妹ということにして同居しています。

この設定にも、宇野千代の実体験と重なる部分があります。

宇野千代と藤村忠も兄妹を装っていた

宇野千代は、最初の夫・藤村亮一と短期間で離婚した後、その弟である藤村忠と親しくなりました。

二人は京都で暮らした時期があり、その際、周囲に兄妹と偽って同居していたと伝えられています。

当時、結婚していない男女が一緒に暮らすことには、社会的な偏見や制約がありました。

さらに千代と忠の場合、忠が元夫の弟だったという事情もあります。

二人の関係を周囲に説明するのは、簡単ではなかったのでしょう。

ドラマでは、こうした史実の要素を東京の下宿生活に取り入れています。

マキが二人を疑う場面は、当時の男女の同居に対する厳しい目を分かりやすく表した描写でもあります。

大正時代の下宿はどんな場所だった?

珠と保が暮らす本郷は、東京帝国大学をはじめとする学校が集まる地域でした。

地方から上京した学生にとって、学校の近くで部屋を借りられる下宿は重要な住まいでした。

当時の下宿には、部屋だけを貸すところもあれば、食事を提供するところもありました。

学生が同じ建物で暮らし、大家やその家族と顔を合わせることも珍しくありません。

ドラマの「三好」でも、珠と保は大家の辰五郎やマキと日常的に接しています。

現代の賃貸アパートとは違い、大家が入居者の暮らしぶりを身近に見ている環境です。

そのため、珠と保が本当の兄妹なのかどうかも、マキにとって気になる問題だったのでしょう。

女性が男性の学生と同居するのは難しかった?

大正時代は女性の社会進出が少しずつ進んでいた一方、男女の交際や結婚に対する考え方は現在より保守的でした。

特に学生向けの下宿では、風紀を守るために男女の同居を制限することも考えられます。

ドラマの「他人同士の男女は同居できない」という決まりも、そうした時代背景を反映したものです。

宇野千代は、周囲の常識に縛られず、自分の意思で人生を選ぼうとした女性でした。

兄妹と偽ってまで藤村忠と暮らした経験は、当時の社会の中で自分らしく生きることの難しさを物語っています。

マキと辰五郎は珠と保の人生にどんな役割を果たす?

マキと辰五郎は、珠と保の東京生活を見守る存在です。

岩国で珠は、恋愛の噂によって教師の仕事を失い、周囲の視線に苦しんでいました。

東京に出てきたことで、誰も自分の過去を知らない場所で暮らせるようになります。

しかし、今度は保との関係を隠さなければなりません。

そんな二人の秘密に最初に気づくのがマキです。

そして、事情を知った辰五郎は同居を認めます。

この親子の存在によって、珠と保は嘘をつき続ける生活から一歩進むことができます。

また、二人が本郷で暮らし始めると、珠は書店で作家たちと出会い、西洋レストラン「悠樂軒」で働くようになります。

下宿「三好」は、珠が東京で新しい人生を始めるための拠点でもあるのです。

まとめ

『ブラッサム』の三好マキと辰五郎は、珠と保が暮らす下宿「三好」を営む親子です。

マキは下宿を切り盛りするしっかり者、辰五郎は酒好きながら情に厚い大家として描かれています。

二人に直接対応する実在人物は確認できませんでしたが、宇野千代が藤村忠と東京・本郷周辺で下宿生活を送ったことは史実です。

また、二人が兄妹と偽って暮らした経験も、ドラマの設定に取り入れられています。

珠と保の関係を疑いながらも、二人の暮らしを受け入れるマキと辰五郎。

岩国を離れた珠が、東京でどんな人々に支えられ、自分の生き方を見つけていくのか。下宿「三好」での交流にも注目したいですね。

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