「お前も鬼にならないか？」は何を意味しているのか？
『鬼滅の刃』無限列車編で、猗窩座が炎柱・煉獄杏寿郎に向けて放った「お前も鬼にならないか？」という一言。このセリフは、単なる勧誘ではなく、猗窩座の“信念”と“哀しみ”が滲み出た奥深い言葉です。
猗窩座にとって鬼になることは「強くなる」こととイコールでした。だからこそ、自らの信じる価値観で煉獄を“救おう”としていたのです。
猗窩座の信念：強さこそが存在価値
猗窩座は過去に守れなかった大切な人たちの“弱さ”を恨み、自らもその弱さを乗り越えたいと強く願っていました。その結果、「強者こそが生きる意味を持つ」という歪んだ信念を持つようになったのです。
このセリフも、その信念から発せられた「救い」だったのかもしれません。
煉獄は人であることを選んだ——価値観の対立
煉獄杏寿郎は「人として生き、人として死ぬ」ことを選んだ人物。その生き様は、猗窩座の信念とは真逆に位置していました。
二人の対話は、「何をもって生きる意味とするのか」という、根本的な価値観のぶつかり合いでもあったのです。
本当は救いたかったのは、自分自身だったのかもしれない
「お前も鬼にならないか？」というセリフは、実は猗窩座が過去の自分に言いたかった言葉なのかもしれません。
失ってしまった恋雪や慶蔵、守れなかった父…彼が一番救いたかったのは、あのとき無力だった“狛治”という自分自身だったのではないでしょうか。
まとめ：猗窩座の「お前も鬼にならないか？」に込められた切なさ
この印象的なセリフには、単なる誘いを超えた、猗窩座の価値観・過去・後悔・救いへの願い…様々な感情が込められています。
表面的には敵であっても、その言葉に隠された「人間らしさ」こそ、猗窩座というキャラクターの魅力なのです。
コメント