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『ブラッサム』左良太は何者?モデルは今東光?宇野千代との関係を解説

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NHK連続テレビ小説『ブラッサム』で、珠が働く西洋料理店「悠樂軒」に現れた青年・左良太(ひだり・りょうた)。

関西弁で話し、文学の世界に強い関心を持つ左は、珠と同じように小説家を目指しています。

そんな左良太のモデルとして考えられるのが、実在した作家・今東光(こん・とうこう)です。

今東光は、若いころの宇野千代と親しく交流していた人物で、二人の散歩中に起きた出来事が、芥川龍之介の小説『葱(ねぎ)』につながったという逸話も残っています。

さらに、宇野千代と今東光は、単なる文学仲間以上の関係だったとも伝えられています。

今回は、左良太の人物像やモデルと考えられる理由、今東光の経歴、宇野千代との関係について紹介します。

『ブラッサム』左良太は何者?

左良太は、大阪出身の文学好きな青年です。

演じているのは俳優の北野秀気さん。

東京に出てきた左は、文壇の動向に関心を持ち、作家として成功する機会を探しています。

珠が働く悠樂軒にも顔を出し、店を訪れる編集者たちの会話に耳を傾けています。

特に注目しているのが、文芸雑誌『首都公論』の編集長・黒崎大三郎と、副編集長の山中勇三です。

左は二人の会話から、編集者がどのような小説を求めているのかを知ろうとしていました。

作家を目指す青年らしい、少し抜け目のない一面も持っているようです。

珠との出会いが小説を書くきっかけに

左は悠樂軒で働く珠と知り合い、文学について話すようになります。

珠が自分でも小説を書いていると知り、左も創作に挑戦するようになります。

二人は文学が好きという共通点を持ちながら、作家への道を模索する若者同士です。

10月30日放送予定の第25回では、左が珠を励ます場面も描かれます。

珠は自分の書いた小説を黒崎編集長に読んでもらいますが、厳しい評価を受けて落ち込んでしまいます。

そんな珠に対して、左は作品を編集長に渡した勇気を称賛します。

左の言葉に励まされ、珠は再び小説と向き合おうとするのです。

左は、珠が作家を目指すうえで刺激を与える存在になっていきそうです。

左良太のモデルは今東光?

左良太のモデルとして有力なのが、作家の今東光です。

NHKから左良太のモデルについて明確な発表はありませんが、二人には共通点があります。

  • 関西にゆかりのある文学青年であること
  • 若いころに東京の文学界と関わったこと
  • 宇野千代と交流があったこと
  • 小説家を目指し、後に文学の世界で活躍したこと

特に重要なのが、宇野千代との出会いです。

ドラマの悠樂軒は、宇野千代が実際に働いていた東京・本郷の西洋料理店「燕楽軒(えんらくけん)」をモデルにしたと考えられます。

宇野千代は1917年(大正6年)、この燕楽軒でウェイトレスとして働き、芥川龍之介や今東光らと知り合いました。

左良太が悠樂軒に現れ、珠と文学について語り合う設定は、こうした史実と重なっています。

今東光とはどんな人物?作家から僧侶、政治家へ

今東光は1898年(明治31年)生まれの小説家です。

横浜に生まれ、幼少期から各地で暮らした後、大阪で少年時代を過ごしました。

若いころは絵画にも関心を持ちましたが、やがて文学の道へ進みます。

大正時代には芥川龍之介や菊池寛らの文学者と交流し、新しい文学運動にも参加しました。

1923年(大正12年)には、川端康成や横光利一らとともに文芸雑誌『文藝時代』の創刊に関わります。

この雑誌を中心に活動した作家たちは「新感覚派」と呼ばれ、日本の近代文学に新しい表現を持ち込みました。

直木賞を受賞した人気作家

今東光は1956年(昭和31年)、小説『お吟さま』で第36回直木賞を受賞しました。

『お吟さま』は、千利休の娘・お吟を主人公にした歴史小説です。

その後も『悪名』などの作品で知られるようになり、人気作家として活躍しました。

若いころから文学に情熱を注いでいた今東光は、長い年月を経て作家として大きな成功を収めたのです。

僧侶や政治家としても活動

今東光の人生は、小説家としての活動だけではありませんでした。

1930年(昭和5年)には天台宗で得度し、僧侶になります。

後年には大阪・中山寺の住職などを務め、1971年には参議院議員にも当選しました。

作家、僧侶、政治家という異なる世界で活動した、非常に個性的な人物です。

ドラマの左良太も、文学への情熱だけでなく、独特の行動力を持つ青年として描かれています。

今東光と宇野千代はどんな関係だった?

今東光と宇野千代は、若いころに親しく交流していました。

宇野千代は1917年、東京・本郷の燕楽軒で働いていたころ、文学者たちと知り合っています。

その中に今東光もいました。

千代は当時20歳になる年、今東光は19歳になる年でした。

年齢が近く、文学への関心も共通していた二人は、親しくなっていったようです。

今東光は宇野千代に恋をしていた?

今東光は若いころ、宇野千代に強い好意を寄せていたと伝えられています。

千代が燕楽軒で働いていた時期には、仕事が終わるのを待ち、家まで送っていたという逸話もあります。

二人は一緒に本郷の街を歩くなど、親しい時間を過ごしていました。

後年の回想では、恋愛関係にあったとも語られています。

ただし、当時の二人の関係については、残された回想をもとに考える必要があります。

宇野千代には、このころ藤村忠という親しい男性がいました。

ドラマで珠と暮らしている保のモデルとなった人物です。

そのため、左良太が今後珠にどのような感情を抱くのか、保との関係に影響を与えるのかも気になるところです。

宇野千代と今東光の「葱」の逸話とは?

宇野千代と今東光の交流を語るうえで欠かせないのが、芥川龍之介の短編小説『葱』にまつわるエピソードです。

この話は、宇野千代自身が後年の自伝『宇野千代 ちょっと自伝』でも振り返っています。

散歩の途中で宇野千代が葱を買った

ある日、宇野千代と今東光は東京・本郷の街を一緒に歩いていました。

その途中、千代は八百屋の店先で葱が売られているのを見つけます。

値段は2銭。

あまりにも安かったため、千代は思わず葱を買ってしまったそうです。

ところが、一緒に歩いていた今東光は、その姿を見て興ざめしてしまいました。

文学や恋愛の話をしていた相手が、突然、夕食の買い物を始めたのです。

今東光にとっては、少し拍子抜けする出来事だったのかもしれません。

一方、千代にしてみれば、安い葱を見つけて買っただけの、ごく自然な行動だったのでしょう。

芥川龍之介の小説『葱』の着想になった

今東光は、この出来事を芥川龍之介に話したといいます。

そして、その話が芥川の短編小説『葱』の着想になったと、宇野千代は振り返っています。

『葱』は1919年(大正8年)に発表された作品です。

主人公のお君は、喫茶店で働きながら文学や芸術に憧れる若い女性。

お君の姿には、当時の宇野千代を思わせる部分があります。

特に面白いのは、文学に憧れる少女の姿と、日々の暮らしを大切にする現実的な一面が同時に描かれていることです。

若い宇野千代も、文学者たちと交流しながら、生活のためにさまざまな仕事をしていました。

芥川は、そんな千代の姿に小説の題材としての面白さを感じたのかもしれません。

今東光は後年も宇野千代を忘れなかった?

今東光と宇野千代の縁は、若いころだけで終わったわけではありません。

今東光は晩年、自身の人生を振り返る作品『十二階崩壊』を執筆しています。

この作品では、若いころに交流した人々との思い出が語られており、宇野千代についても取り上げられています。

宇野千代は、今東光の人生を語るうえで忘れられない女性の一人だったのでしょう。

若いころの恋愛や文学仲間との交流は、今東光の記憶に長く残っていたようです。

左良太は珠の恋愛相手になる?保との関係にも注目

『ブラッサム』では、左良太と珠が文学を通じて親しくなっていきます。

10月30日放送予定の第25回では、黒崎編集長に小説を酷評された珠を、左が励ます場面が描かれます。

その様子を、珠の帰りが遅いことを心配して迎えに来た保が目撃してしまいます。

珠にとって左は、自分と同じように小説家を目指す青年です。

文学について対等に話せる相手であり、落ち込んだときに励ましてくれる存在でもあります。

一方、保は珠と生活をともにしている大切な人物です。

左との交流を見た保が、どのように感じるのかも気になります。

史実では今東光が宇野千代に好意を寄せていたと伝えられていますが、ドラマでも同じ恋愛関係が描かれるとは限りません。

ただ、左良太が珠の人生に影響を与える人物として登場していることは間違いないでしょう。

文学仲間としての関係が深まるのか、それとも恋愛に発展するのか、今後の展開に注目です。

左良太を演じる北野秀気はどんな俳優?

左良太を演じる北野秀気さんは、大阪を中心に舞台経験を積んできた俳優です。

映画やテレビドラマにも出演しており、2025年度後期の朝ドラ『ばけばけ』にも出演していました。

主な出演作には、映画『本心』『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』、ドラマ『新宿野戦病院』などがあります。

左良太は大阪出身の青年という設定で、北野さんの自然な関西弁も役柄の魅力になっています。

文学への情熱を持ちながら、少しつかみどころのない左良太をどのように演じていくのか楽しみですね。

まとめ

『ブラッサム』の左良太は、大阪出身の文学好きな青年で、珠との出会いをきっかけに小説家を目指すようになる人物です。

モデルとして考えられるのは、実在した作家・今東光。

今東光は若いころ宇野千代と親しく交流し、後に直木賞を受賞した小説家です。

二人が本郷を散歩していたとき、千代が安い葱を買ったという出来事は、芥川龍之介の短編小説『葱』の着想になったと伝えられています。

ドラマでも左良太は、文学を通じて珠と親しくなり、落ち込んだ珠を励ます存在として描かれます。

史実の今東光と宇野千代のように、二人の関係が文学だけでなく恋愛にも発展するのか。

そして、珠の小説家としての人生に左がどのような影響を与えるのか、これからの展開が楽しみです。

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