『ホーンテッドマンション』マダム・レオタのモデルは誰?レオタ・トゥームズの知られざる功績

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ディズニー映画『ホーンテッドマンション』に登場する水晶玉の中の霊媒師、マダム・レオタは、アトラクションでも象徴的な存在です。

しかし、多くのゲストは、あの神秘的な声と顔のモデルが、ディズニーのクリエイティブ集団であるイマジニアの一員、レオタ・トゥームズ(Leota Toombs)という実在の女性であることを知りません。彼女の功績を知ることで、ホーンテッドマンションというアトラクションが持つ、魔法のような技術の秘密が見えてきます。


水晶玉の魔法:レオタ・トゥームズと「イリュージョン」技術

マダム・レオタの水晶玉は、ゲストの視覚を完全に騙す、アトラクション屈指のイリュージョン(錯覚)技術で成り立っています。この技術の実現に、レオタ・トゥームズは深く関わりました。

  • 「レオタ・トゥームズ・ハシゴ」の伝説: アトラクションで使われているこの技術は、水晶玉の中に、隠された映像を投影するというシンプルなものです。レオタ・トゥームズは、この初期のプロジェクションマッピングのような技術(特に彼女の顔のサイズと角度の調整)の検証に大きく貢献しました。この技術は、イマジニアの間で「レオタ・トゥームズ・ハシゴ」として親しみを込めて呼ばれていたという逸話もあります。
  • モデルとしての貢献: 彼女の顔と声は、最終的にマダム・レオタのモデルとして採用されました。彼女のミステリアスな表情と、独特の響きを持つ声が、降霊術師というキャラクターに完璧に命を吹き込んだのです。

彼女の功績:アトラクションに命を吹き込んだ女性

レオタ・トゥームズは、マダム・レオタのモデルであるだけでなく、ディズニーの初期のイマジニアリングにおいて特殊効果やオーディオアニマトロニクス(A.A.)の開発を支えた重要なスタッフでした。

  • 初期のA.A.技術への貢献: 彼女は、ウォルト・ディズニーが描いた「動き、話し、感情を持つキャラクター」という夢を技術的に実現する部門で活躍しました。アトラクションでゴーストたちが生きているかのように動く特殊効果の多くに、彼女の技術と発想が活かされています。
  • 「見えない魔法」の創造: 彼女の仕事は表舞台に出ることはありませんでしたが、ホーンテッドマンションやカリブの海賊など、初期の傑作アトラクションの「魔法の源」を築いた立役者の一人です。

親子の絆:娘キム・アーバインへの継承

レオタ・トゥームズの功績は、彼女の娘であるキム・アーバインにも受け継がれています。

  • ホリデー版のモデル: カリフォルニアのディズニーランドで開催される期間限定のホーンテッドマンション・ホリデーナイトメアー(『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』とのコラボ)では、マダム・レオタの顔のモデルは、しばしば娘のキム・アーバインが務めています。
  • 「永遠のイマジニア」としての存在: 母娘二代にわたって、マダム・レオタというキャラクターに関わり続けているという事実は、レオタ・トゥームズというイマジニアが「アトラクションの魂」として永遠に生き続けていることを象徴しています。

まとめ

マダム・レオタの水晶玉の裏側には、イマジニアであるレオタ・トゥームズという一人の女性の天才的な技術と功績が隠されていました。

彼女の貢献は、ホーンテッドマンションが単なるお化け屋敷ではなく「技術と芸術が融合した魔法の空間」として長年にわたり愛され続ける、最も重要な理由の一つなのです。

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