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『チェンソーマン』レゼはなぜデンジを殺さなかった?本当に好きだったのか考察

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『チェンソーマン』のレゼ篇を見ていると、レゼは最初から最後までデンジを「任務の標的」として割り切れていなかったように感じます。

レゼの目的は、デンジが持つチェンソーマンの心臓を奪うことでした。

それなら、もっと早くデンジを殺すこともできたはずです。

ところがレゼはそうしません。

デンジと何度も会い、夜の学校へ連れ出し、一緒に泳ぎ、まるで普通の男女のような時間を過ごします。

もちろん、最初はデンジを油断させる目的もあったでしょう。

それでも、レゼの行動を追っていくと、演技だったはずの関係に本当の気持ちが入り込んでしまったように見えるのです。

この記事では、レゼがなぜデンジをすぐに殺さなかったのか、そしてレゼはデンジを本当に好きだったのかを、女性の目線も交えながら考察します。

※この記事には『チェンソーマン』レゼ篇の重要なネタバレが含まれます。

レゼはなぜデンジを殺さなかった?

レゼがデンジをすぐに殺さなかったのは、デンジに惹かれてしまったからと考えると、一連の行動がとても分かりやすくなります。

レゼはデンジの心臓を狙って近づいています。

つまり最初から、デンジが何者なのかも、自分が何をするべきなのかも分かっていました。

それなのに、すぐには任務を実行しません。

デンジと話し、笑い、一緒に過ごす時間を重ねています。

最初は任務のためだったとしても、その時間が長くなるほど相手の性格や境遇が見えてきます。

レゼにとっても同じだったのでしょう。

標的だったはずのデンジが、いつの間にか「殺さなければならない相手」ではなく、気になる一人の男の子になってしまった。

それがレゼの迷いの始まりだったのではないでしょうか。

最初の好意は演技でも、全部が嘘だったわけではない

レゼはとても自然にデンジとの距離を縮めています。

恋愛経験の少ないデンジに笑いかけ、積極的に話しかけ、好意があるような態度を見せます。

スパイとして考えれば、かなり計算された行動です。

だからといって、レゼがデンジと過ごしている間に見せた感情まで、すべて演技だったとは思えません。

人の気持ちは、最初に決めた通りに動くものではありません。

仕事だから。

任務だから。

騙すためだから。

そう思って始めた関係でも、一緒に過ごして相手を知れば気持ちが変わることがあります。

特にレゼの場合、デンジは自分とはまったく違う世界の人間ではありませんでした。

むしろ知れば知るほど、自分とよく似た男の子だったのです。

レゼはデンジに自分を重ねていた

デンジは普通の少年らしい人生を送ってきませんでした。

幼い頃から借金を背負い、学校にも通えず、生きるために悪魔を狩ってきました。

一方のレゼも、普通の少女として自由に生きてきたわけではありません。

二人に共通しているのは、自分の人生なのに、自分で選べることがあまりにも少なかったことです。

レゼはデンジと話しているうちに、そのことに気づいていったのでしょう。

最初はチェンソーマンの心臓を持つ標的だった。

でも、その中にいるデンジ本人を知ってしまった。

しかも、そのデンジが自分と同じように普通の青春を知らない少年だった。

女性の目線から見ると、ここはレゼの気持ちが変化する大きなポイントに感じます。

「この人、私と似ている」

そう感じた瞬間から、ただの標的として見ることは難しくなったのではないでしょうか。

学校で過ごした時間はレゼにとっても特別だった

二人の関係を考えるうえで欠かせないのが、夜の学校で過ごした時間です。

学校に行ったことがないデンジを、レゼは学校へ連れていきます。

一見すると、レゼがデンジに青春を体験させてあげているように見えます。

ところが実際には、レゼ自身も学校へ通った経験がありませんでした。

そう考えると、あの時間の見え方が変わってきます。

レゼはデンジのためだけに学校へ行ったのではなく、自分も普通の女の子のような時間を楽しんでいたのでしょう。

好きな男の子と学校へ行く。

二人きりで話す。

一緒に笑う。

それはレゼが本来なら経験していたかもしれない、ごく普通の青春です。

任務として始まったデンジとの関係の中で、レゼは自分が手に入れられなかった時間を経験してしまいました。

だからこそ、デンジとの関係を簡単に切り捨てられなくなったのだと思います。

レゼはデンジのどこに惹かれた?

デンジは決して格好つけるタイプではありません。

女の子に弱く、欲望にも正直で、考えていることがすぐ顔や態度に出ます。

しかし、それは裏を返せば、とても素直な人間でもあります。

レゼのように嘘や駆け引きの中で生きてきた女性にとって、デンジの単純なほどの素直さは新鮮だったのではないでしょうか。

レゼはデンジを騙している。

でもデンジは、そんなことを知らずにレゼに喜び、振り回され、本気で恋をしています。

計算して近づいた側が、計算のない相手の気持ちに動かされてしまう。

恋愛では珍しくないことです。

レゼにとってデンジは、最初に想定していたよりずっと「人間らしい相手」だったのでしょう。

だからこそ、心臓だけを見て任務を遂行することが難しくなっていったのだと思います。

レゼはデンジを本当に好きだった?

レゼはデンジを好きだった。

私はレゼ篇を通して見ると、そう受け取るのが最も自然だと思います。

ただし、最初から恋愛感情があったというより、デンジと過ごすうちに本当に好きになってしまったのでしょう。

最初は任務。

好意を見せるのも仕事。

デンジを喜ばせる言葉も、距離を縮めるためだった。

ところが、演じているうちに自分の気持ちまで変わってしまった。

だからレゼの中には、最後まで矛盾した二つの感情が存在しています。

デンジの心臓を奪わなければならない自分と、デンジを殺したくない自分です。

この矛盾があるからこそ、レゼ篇は単純な「敵の女性との恋愛」では終わりません。

「なぜ最初に殺さなかった?」はレゼ自身への問い

レゼ自身も、なぜ最初にデンジを殺さなかったのかを振り返ります。

ここはレゼの気持ちを考えるうえで、とても印象的な部分です。

任務だけを考えれば、答えは簡単です。

殺すべきだった。

でも、レゼはそうしなかった。

頭では任務を理解しているのに、気持ちがその通りに動かなかったのでしょう。

そしてデンジとの時間が終わろうとしたとき、レゼはようやく自分の中にあった感情に気づいたのではないでしょうか。

「どうして殺さなかったんだろう」

その問いの答えは、実はとても単純だったのかもしれません。

殺したくない相手になっていたから。

そう考えると、レゼの迷いや行動が一本につながります。

デンジへの気持ちと任務の間で揺れていたレゼ

レゼ篇の魅力は、レゼが突然恋する少女に変わるわけではないところにもあります。

デンジに惹かれても、レゼには任務があります。

これまで生きてきた環境も簡単には捨てられません。

好きになったからすべてを放り出せるほど、レゼの置かれた状況は単純ではありませんでした。

だからデンジを傷つける。

それでも殺しきれない。

離れようとする。

それでも気持ちは残っている。

この揺れ方が、レゼを単なる悪役ではなく、とても人間らしい女性に見せています。

恋をしたからすぐ幸せな道を選べるわけではない。

むしろ好きになってしまったからこそ、任務との間で苦しくなる。

レゼの行動には、そんな複雑さがあります。

最後の行動がレゼの本心を見せている

レゼの気持ちを考えるうえで、最後の行動も外せません。

デンジとの戦いが終わった後、レゼはそのまま姿を消すこともできました。

それでも最終的には、もう一度デンジに会おうとします。

ここでは詳しく触れませんが、この行動はレゼの気持ちが任務だけではなかったことを強く感じさせます。

最初に殺さなかった。

一緒にいる時間を楽しんだ。

そして最後までデンジを忘れられなかった。

一つひとつを見るより、すべてをつなげて考えたほうがレゼの気持ちは分かりやすくなります。

レゼが最後になぜカフェへ戻ろうとしたのかについては、別記事で詳しく解説します。

まとめ

レゼがデンジをすぐに殺さなかった理由は、任務の途中でデンジ本人に惹かれてしまったからと考えると自然です。

最初はチェンソーマンの心臓を奪うために近づいたレゼ。

好意的な態度にも、デンジを油断させる目的があったでしょう。

しかし、一緒に過ごすうちにデンジが自分と同じように普通の青春を知らず、誰かに利用されながら生きてきたことが見えてきます。

学校で過ごした時間も、デンジだけではなくレゼにとって特別なものになっていました。

そして何より、レゼ自身が「なぜ最初に殺さなかったのか」と考えていることが、彼女の迷いを表しています。

最初は任務だった。

でも、いつの間にか本当に好きになっていた。

だから殺すべき相手を、簡単には殺せなかった。

レゼがデンジを殺さなかった理由は、任務より先に心が動いてしまったから。

そう考えると、レゼ篇がただの敵との戦いではなく、切ない恋の物語として心に残る理由も見えてくるのではないでしょうか。

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