『となりのトトロ』のお父さん・草壁タツオ。
いつも穏やかで、さつきやメイの話を否定せずに聞いてくれる優しいお父さんですが、映画を見ていると気になることがあります。
「お父さんって何の仕事をしているの?」
「大学教授なの?」
「家でいつも何を書いているの?」
机いっぱいに本や資料を広げ、原稿を書いている姿が印象に残っている人も多いでしょう。
結論からいうと、草壁タツオは大学で考古学を教えながら、自身も研究を行っている研究者です。
ただし、「大学教授」と紹介されることもありますが、映画本編では具体的な役職まで詳しく説明されていません。
今回は、『となりのトトロ』のお父さんの仕事や考古学との関係、自宅で書いていたものについてわかりやすく解説します。
お父さんの仕事は何?
さつきとメイのお父さんの名前は、草壁タツオ(くさかべタツオ)。
年齢は32歳という設定です。
職業は大学で考古学を教える研究者で、自宅でも大量の本や資料を使って仕事をしています。
映画の中でも、朝になると身支度をして家を出て、大学へ向かう姿が描かれています。
一方で毎日大学だけで仕事をするわけではなく、自宅の机でも原稿を書いたり資料を読んだりしています。
現代でいうところの、大学で教育と研究の両方に携わる研究者に近い仕事と考えるとわかりやすいでしょう。
お父さんは大学教授なの?
「トトロのお父さんは大学教授」と紹介されていることがあります。
しかし、ここは少し注意が必要です。
大学で考古学を教えていることは設定として知られていますが、映画本編では「教授」「助教授」などの具体的な役職は語られていません。
そのため、「大学教授」と役職まで限定するより「大学で考古学を教えている研究者」とするほうが正確です。
草壁タツオは32歳と比較的若いため、「本当に教授なの?」と疑問に思った人もいるかもしれません。
役職が明確にされていない以上、年齢だけから教授・助教授・講師などを特定することはできません。
「大学教授」という言葉は、お父さんの仕事をわかりやすく表現するために使われている場合もあると考えたほうがよいでしょう。
お父さんの専門は考古学
お父さんが大学で教えているのは考古学です。
考古学とは、遺跡や遺物などを調査し、過去の人々の暮らしや文化について研究する学問です。
お父さんの仕事机に大量の本や資料が積み上げられているのも、研究者という設定をよく表しています。
そして、お父さんが考古学者であることは、『となりのトトロ』という作品を考えるうえでも興味深いポイントです。
考古学者だから古いものや自然が好き?
草壁家が引っ越してきた家は、かなり古い建物です。
柱は傷み、家の中にはまっくろくろすけが住みつき、カンタからは「おばけやしき」と呼ばれてしまいます。
それでも、お父さんはあの家を気に入っています。
特に気に入っていたのが、家の近くに立つ大きなクスノキです。
お父さんは、あの大きな木を見て家を気に入ったという趣旨の話をしています。
古いものや、その土地に長く残ってきたものに価値を感じる。
考古学を研究しているお父さんだからこそ、古い家や巨大なクスノキのある環境にも魅力を感じたのかもしれません。
お父さんが家で書いていたものは何?
映画の中では、お父さんが自宅の机で何かを書いている場面が何度も登場します。
机の上には大量の本が積まれ、資料を読みながら紙に文章を書いています。
「あれは何を書いているの?」
と気になった人もいるでしょう。
映画本編では、書いている文章の具体的な内容までは説明されていません。
ただ、お父さんが研究者であることを考えると、考古学に関する論文や研究原稿、大学で使用する資料などを書いていた可能性が高いでしょう。
現在のようにパソコンがある時代ではないため、研究者は本や資料を机に広げ、原稿用紙などに文章を書いていました。
あの大量の本に囲まれた仕事風景は、当時の研究者らしい姿でもあります。
お父さんは自宅で仕事をすることも多かった?
お父さんは大学へ出勤する一方、自宅で仕事をしている場面も多く描かれています。
特に印象的なのが、メイがお父さんのそばで遊んでいる場面です。
お父さんは机で仕事を続けていますが、メイは一人で庭へ出て、小トトロを見つけます。
そして追いかけて森へ入り、大トトロと出会います。
お父さんが自宅でも研究できる仕事だったからこそ、幼いメイと一緒に家で過ごすことができたのでしょう。
母親が長期入院している草壁家にとって、これはかなり重要なことだったと考えられます。
お父さんはさつきとメイを一人で育てていた?
物語が始まった時点では、お母さんは七国山病院に長期入院しています。
そのため、日常的にさつきとメイを支えている大人はお父さんです。
ただし、家事のすべてをお父さん一人でしているわけではありません。
さつきは朝早く起きてお弁当を作ったり、メイの面倒を見たりしています。
近所のおばあちゃんにも助けてもらっています。
それでも、お父さんは仕事を続けながら娘2人を育て、お母さんのお見舞いにも通っています。
自宅でも研究できる仕事だったことは、草壁家の生活を支えるうえで大きかったのではないでしょうか。
お父さんはどこの大学で働いている?
お父さんが大学で働いていることはわかっていますが、映画本編では大学名は明かされていません。
そのため、「○○大学の教授だった」と大学名まで特定することはできません。
映画では、お父さんが大学へ向かうためにバス停へ行く姿などが描かれています。
田舎に引っ越しても大学の仕事を続けていることから、通勤できる範囲に勤務先があったのでしょう。
草壁家が暮らしている地域は、現在の埼玉県所沢市を含む狭山丘陵周辺がモデルのひとつとして知られています。
お父さんはそこから大学へ通いながら、自宅でも研究を続けていたことになります。
お父さんの仕事とトトロには意外な共通点がある?
ここからは少し考察です。
考古学者であるお父さんは、過去の人々が残したものから、目には見えない昔の暮らしや文化を読み取る仕事をしています。
一方、さつきとメイは森の中で、普通の大人には見えないトトロたちと出会います。
一見するとまったく関係がないように見えますが、お父さんには「目に見えないものを最初から否定しない」という特徴があります。
メイが「トトロに会った」と話しても、お父さんは「そんなものはいない」と笑いません。
むしろ、
「それはきっと、この森の主だ」
というように、メイの体験を受け入れます。
そして大きなクスノキへ行き、森に挨拶をします。
古いものや、その土地に残るものを大切にする研究者という設定だからこそ、トトロという不思議な存在を自然に受け入れるお父さんの人物像にも説得力が生まれているのかもしれません。
まとめ
『となりのトトロ』のお父さん・草壁タツオの仕事について解説しました。
お父さんは、大学で考古学を教えながら研究をしている研究者です。
「大学教授」と紹介されることもありますが、映画本編では教授や助教授など具体的な役職までは説明されていません。
また、自宅で大量の本や資料を広げて書いているものについても内容は明かされていませんが、研究者という職業から、考古学に関する論文や研究原稿などを書いていたと考えられます。
そして、お父さんが考古学者という設定は、単なる職業設定以上に興味深いものです。
古い家や大きなクスノキを気に入り、子どもたちが出会った不思議な存在を否定せず、森に敬意を払う。
「古いものや目に見えないものを大切にするお父さん」という人物像と、考古学者という仕事はとてもよくつながっています。
仕事を知ってから『となりのトトロ』を見直すと、お父さんがなぜあの古い家を気に入り、トトロの話をすんなり受け入れたのかも、少し違って見えてくるのではないでしょうか。
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