『汝、星のごとく』に登場する北原先生こと北原草介(きたはら・そうすけ)。
櫂と暁海が通う高校の教師ですが、二人が卒業したあとも長く関わり続ける人物です。
映画版の人物紹介では「メンター」と表現されており、単なる高校時代の恩師ではありません。
家庭に問題を抱えながら17歳で出会った櫂と暁海にとって、北原先生は困ったときに頼ることのできる数少ない大人の一人です。
一方で北原先生自身も幼い娘を育てており、決して何の事情も抱えていない人物ではありません。
この記事では、北原先生は何者なのか、暁海や櫂とどのような関係にあるのかを解説します。
『汝、星のごとく』北原先生は何者?
北原草介は、櫂と暁海が通う高校の化学教師です。
映画では長谷川博己さんが演じます。
高校時代の二人を知る教師であり、卒業すればそれで関係が終わるわけではありません。櫂と暁海が大人になってからも気に掛け、長い年月にわたって二人の人生に関わっていきます。
北原先生を演じる長谷川さん自身も、北原について「主人公二人に寄り添うメンターのような存在」と語っています。
メンターとは、人生や仕事について助言したり、困ったときに支えたりする存在のこと。
まさに北原先生は、櫂と暁海にとって「先生」という肩書だけでは収まらない人物です。
北原先生と暁海の関係は?
北原先生と暁海の関係を知るうえで大切なのが、暁海の家庭環境です。
暁海の父親は刺繍作家の林瞳子と不倫関係になり、家を出てしまいます。
夫に去られた母・志穂は心のバランスを崩し、暁海は高校生でありながら母親を支えなければならなくなりました。
本当は島を出て、大好きな刺繍を仕事にしたい。
そんな夢があっても、母親を一人残していくことができません。
同級生が進学や就職について考える年頃に、暁海は自分の将来だけを考えることが難しい状況に置かれていました。
北原先生は、そんな暁海の事情を知る大人の一人です。
何でも代わりに解決してくれるわけではありません。それでも、家庭の事情に振り回される暁海を気に掛け、卒業後もその人生を見守り続けます。
親でも恋人でもない北原先生だからこそ、暁海にとって頼れる存在になっていくのでしょう。
北原先生と櫂の関係は?
北原先生が見守っているのは暁海だけではありません。
櫂もまた、複雑な家庭環境で育った高校生です。
櫂は父親を亡くし、母・ほのかに振り回されながら暮らしてきました。母親の恋人を追って京都から瀬戸内の島へ移ってきたことで、暁海と出会います。
やがて櫂は漫画原作者になる夢を追い、卒業後は島を離れて東京へ向かいます。
一方の暁海は島に残るため、二人は遠距離恋愛になります。
高校教師だった北原先生は、そんな二人がそれぞれ別の道を歩き始めてからも関係を絶ちません。
映画公式でも、北原先生は「二人を卒業後も気に掛ける」人物と紹介されています。
高校生だった二人の事情を知り、その後どのような人生を歩んでいくのかまで見守る。北原先生が「恩師」ではなく「メンター」と呼ばれるのは、この長い関わりがあるからです。
北原先生は幼い娘を育てる父親でもある
北原先生には、教師とは別の顔があります。
幼い娘と二人で暮らす父親でもあるのです。
娘の名前は北原結(ゆう)。原作でも北原先生は娘を育てながら暮らしています。
学校では櫂や暁海を見守る教師ですが、家に帰れば自分も子どもを育てる親です。
この設定があることで、北原先生は「生徒に正しい答えを教える立派な先生」という単純な人物にはなっていません。
北原先生自身にも人生があり、抱えているものがあります。
それでも困っている櫂や暁海を突き放さず、必要なときには手を差し伸べる。その距離感が北原先生らしさでもあります。
北原先生はなぜ櫂と暁海を卒業後も気に掛ける?
櫂と暁海には共通点があります。
二人とも家庭に問題を抱え、本来なら親に守られる年齢から大人の事情に巻き込まれてきました。
暁海は母親を支え、櫂も母親の生き方に振り回されています。
そんな二人が互いを心の支えにしていることを、高校時代から見てきたのが北原先生です。
だから卒業したからといって、「もう自分の生徒ではない」と簡単に線を引くことができなかったのでしょう。
ただ、北原先生は二人の人生を自分の考えどおりに動かそうとはしません。
櫂には櫂の人生があり、暁海には暁海の人生がある。
二人が迷ったときに寄り添いながらも、最後に選ぶのは本人たちです。
北原先生はその選択を見守る側にいます。
北原先生は櫂と暁海の三角関係になる?
長谷川博己さん演じる北原先生が暁海と深く関わると知って、「櫂・暁海・北原先生の三角関係になるの?」と気になる人もいるでしょう。
しかし映画版で藤井道人監督が目指したのは、単純な三角関係ではありません。
藤井監督は北原先生について、櫂と暁海との関係を三角関係とは違う形にしたかったと明かしています。
北原先生は、櫂から暁海を奪うために登場する恋のライバルという位置づけではないのです。
高校時代から二人を知り、大人になってからも人生に関わり続ける。
だからこそ北原先生と二人の関係は、恋愛だけでは説明できないものになっています。
映画を見るときも「暁海は櫂と北原先生のどちらを選ぶのか」という目線だけではなく、北原先生が二人にとってどんな存在になっていくのかに注目すると、この人物の役割が見えやすくなりそうです。
北原先生は「いい先生」だけではない?
北原先生についてもう一つ気になるのが、どこか掴みきれない雰囲気です。
長谷川博己さんは北原先生を「メンターのような存在」でありながら、「どこか得体の知れない人物」とも表現しています。
完成披露試写会でも、北原先生にはさまざまな過去があることに触れていました。
生徒思いの優しい先生。それだけで終わらない人物であることは、映画公開前の段階でも示されています。
藤井監督も長谷川さんについて、ミステリアスでありながら愛が見えるところが北原役に合っていたと語っています。
北原先生がなぜ櫂と暁海に寄り添うのか。その背景にどんな人生があるのかも、映画で注目したいところです。
北原先生を演じるのは長谷川博己
映画『汝、星のごとく』で北原草介を演じるのは長谷川博己さんです。
長谷川さんは原作を読んだ際、北原先生について、自分が10代の頃にこんな先生がいたらもっと救われただろうと思うような存在だったと語っています。
家庭の事情を抱える櫂と暁海にとって、まさにそんな大人なのでしょう。
また藤井監督は、長谷川さんが演じたことで想像を超える北原先生になったともコメントしています。
教師として二人を見守りながら、自身も幼い娘を育て、一人の人間として過去を抱えている北原草介。
長谷川さんの持つ落ち着いた雰囲気と、どこか何を考えているのか読み切れない佇まいが、この役にどう重なるのか楽しみです。
まとめ
北原先生こと北原草介は、櫂と暁海が通う高校の化学教師です。
家庭に問題を抱える二人を高校時代から見守り、卒業してそれぞれの道を歩き始めてからも関わり続けます。
また、自身も幼い娘・結を育てる父親です。
教師だから生徒を導くのではなく、一人の大人として櫂と暁海に寄り添う。それが北原先生という人物の大きな魅力なのでしょう。
櫂と暁海の15年間を描く『汝、星のごとく』で、二人が迷ったときにそばにいる北原先生。
長谷川博己さんが演じる、優しさだけでは語れない少しミステリアスな北原草介にも注目です。
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