【風立ちぬ】菜穂子の手紙の内容とは?療養所に戻った理由についても

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【風立ちぬ】宮崎駿監督が原作、脚本を手掛けたスタジオ・ジブリ制作の長編アニメーション映画。零戦の設計者として名を残している堀越二郎氏を主人公にした作品です。今回は堀越二郎の妻、菜穂子について解説、考察していきたいと思います。

【風立ちぬ】菜穂子の手紙の内容

物語の中で菜穂子が3通の手紙を残すシーンがあります。この手紙をどのような思いで書いたのか?作中では細かい描写はありませんでした。登場人物のセリフなどから、菜穂子の思いを紐解いていきたいと思います。

二郎との新婚生活

菜穂子は結核を患っており、山の療養施設で暮らしていました。婚約した二郎は仕事が忙しく、会うこともままなりません。自分の病状が改善するどころか悪化していることを悟った菜穂子は療養所を抜け出して二郎の元へ訪れました。
二郎の上司、黒川夫妻の計らいで二人は祝言をあげて夫婦となります。
仕事に没頭して多忙を極める二郎との新婚生活は一緒にいる時間は限られているものの菜穂子にとっては幸せなものでした。体調が思わしくなく床に伏せていることも多い菜穂子。そんな菜穂子がある日、体調が良いから外出してくると黒川夫人に告げて家を出ていきました。
そして部屋には二郎と二郎の妹・加代、黒川夫妻への手紙が残されていました。

黒川夫妻への手紙

突然に二郎の元へ来た自分を迎え入れてくれ、祝言まであげてくれた。仕事で留守がちな二郎がいなくても寂しくないように気遣ってくれた黒川夫人に対して心からの感謝を綴っていたのがと思います。『美しいところだけ、好きな人に見てもらったのね』菜穂子のことを理解してくれたからこそ、この言葉が出たのですね。

加代への手紙

二郎の妹で医者でもある加代。医者と患者というよりも姉妹であり友人のような関係だったのだと思われます。手紙には楽しかった思い出などが書かれていたのではないでしょうか?
加代は菜穂子の女心を分かっていました。顔色の悪いことを隠すように二郎の前ではお化粧を欠かかさなかったこと、医師である加代は菜穂子の病状が良くないことを知っていました。
連れ戻そうとしましたが、黒川夫人に止められ、菜穂子の気持ちを思うと涙が止まらない加代でした。

二郎への手紙の内容

出会って結婚し、幸せだったことへの感謝と二郎への想いが綴られているのでしょう。
飛行機のことに夢中になり周囲が見えなくなる二郎の最大の理解者の菜穂子。自分が居なくなったあとでも夢を追い続けてほしいと願っていたに違いありません。

療養所に戻った理由

二郎の夢の邪魔をしたくなかったのだと思います。菜穂子は母親を結核で亡くしているので、病状が悪化すればどのようになっていくのかを知っているので、弱っていく姿を見せたくなかったのでしょう。
黒川夫人が言うように美しかった自分を覚えていてほしい。そんな切ない気持ちがあったのだと思います。

まとめ

【風立ちぬ】菜穂子の残した手紙と療養所に戻った理由について書かせていただきました。
二郎は不器用で、お世辞にも良い旦那さんだったようには思えません。でも菜穂子は風を追って美しい夢を追い続ける二郎を愛していたのでしょう。二人の出会いも風がきっかけでした。
風のように去った菜穂子の気持ちを考えると胸が痛みますが、菜穂子は私は幸せだったと微笑むのでしょうね。最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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